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あの日から、ヒロは、ナミと買い物するのが楽しくなってしまった。
ヒロは、乗り移っている時のゆう子と区別するのに、ナミ、と名前を付けていた。
今日も、ナミとヒロは、駅前のスーパーに行く。
買い物を済ませてスーパーを出て、二人で歩いていたら、
綺麗なお姉さんに声をかけられる。
「ねぇ、沙也加じゃない?」
「えっ!」
振り向いて、二人して驚いていた。
「やっぱり、沙也加だ、」
どういう訳か、ナミはヒロの背後に隠れて、服を掴んで怯えているようだ。
ヒロは、ナミの行動で、このお姉さんに不審感を抱いた。
「ちょっと待ってください、この子は過去の記憶が思い出せないので、急にそんな名前呼ばれても困ります。」
「えっ!沙也加が記憶喪失?」
「分かりました、ここでは込み入った話は、、ボクの家で話しませんか?」
「そうね、じゃあお邪魔させていただきます、」
ヒロは、そのお姉さんを自宅へ招く。
ナミは、家に着くまでヒロの服を怯えているように掴んでいる。
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