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その夜、奈美子は、疲れて先に寝てしまった。
ブチは、クーラーボックスから、缶コーヒーを持ってきて。
「これ、飲んだら、俺たちも寝るとするか、」
「そうだな、明日からオパール探しだから、」
「ヒロ、違うだろう、原石だろうが、」
「原石もオパールだろう、ブチ、」
「そういうことじゃなくて、ナミちゃんが言ってた、石の中に虹が見えた、っていう物を探すんだろう、」
「あぁ、拳ぐらいの石の中に見えた、ってヤツだな、」
「そうだよ、目的は、ナミちゃんが記憶を取り戻すこと、そのきっかけを俺たちが見つけてやること、」
「あぁ、そうだった!」
「ただ、オパールを見つけるだけなら、従兄弟に着いて行って山奥で見つければいいことだな、」
「そういうことか?」
「なんだ、そんなことも分からなかったのか、ヒロ、」
「うるせー、ゆう子、」
「要するに、見つけた石をナミちゃんのところへ持って行ってやれと言うことだ、」
「それで、思い出すかなぁ?ナミちゃん、」
「それは、俺たちも分からない、」
「そうだな、ナミちゃんがイメージしている石を探せばいいことだな、」
「なんだ、分かってるじゃないか、ヒロ、」
「あぁ、ゆう子が言うと腹たつんだよな、ブチ、ありがとうな、」
「ヒロにお礼を言われてもな、」
「でも、みんな、ありがとう、」
「なんだ、又、泣くのか?」
「ゆう子は、一言多いんだよな、ありがとう、ブチ、」
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