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ゆう子は、夏休みに入っても、京伍の側から離れずにいた。
榮吾との約束を守っている。
京伍が農園の仕事をしていると、自然と手伝うようになる。
「ゆう子ちゃん、今月、誕生日だよね、」
「まだ先だけど、それが何か?」
京伍は、ポケットからプレゼントの箱を取り出して。
「ちょっと、早いけど、誕生日プレゼント、」
「えっ!まだ一週間先だよ、」
「いゃ、持ってると無くしそうで、それで、早くてもいいかなって、だから受け取って、」
「そう、ありがとう、京伍さん、開けてもいい?」
「うん、いいよ、」
ゆう子は、その化粧箱の蓋を開けて。
「うわぁ、綺麗、素敵なプレゼント、ありがとう、京伍さん、」
「どう致しまして、その宝石は、ペリドットと言うんだよ、知ってると思うけど、ゆう子ちゃん、」
「そりゃ、勿論、わたしの誕生石だもの、幸せになれるんだって、」
「そうそう、付けてみて、ゆう子ちゃん、」
化粧箱から、ペリドットのペンダントを身に付ける。
「うん、似合ってる、綺麗だよ、ゆう子ちゃん、」
ゆう子は、京伍にそう言われると、頬を赤らめている。
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