漫画、ペリドット

5/9
前へ
/89ページ
次へ
ゆう子は、榮吾のプレゼントのヒールを履いてみる。 「うん、似合ってる、綺麗だよ、」 「ありがとう、榮吾さん、こんなだったら、普段着じゃなくて他の着てくれば良かった、」 「大丈夫、何着ても似合うから、そのプロポーションだとモデルさんになるといいよ、」 「えっ!わたしがモデル?お誠治でも嬉しい、」 「お誠治じゃ無いよ、ほんとうにそう思うから、」 「ありがとう、榮吾さん、」 それから、みんなはお酒もだいぶ入ってきて、酔い潰れてる人もいた。 ゆう子は、榮吾を誘って中庭に行く。 「そうそう、ゆう子ちゃんは、ボクの何処が良いの?」 「やっぱり、舞台の榮吾さんかな?」 「やはり、舞台での女形が良いのか!役どころは何が1番良かったかな?」 「うーん、そうね、雪姫も良かったけど、やっぱり、初舞台の藤娘が1番良かった、」 「その藤娘は、ボクじゃ無いよ、ここだけの話だけど、あの藤娘は、兄貴なんだ、」 「えっ!榮吾さんじゃ無くて、京伍さんだったの!」 あの初舞台の日の榮吾は、前日に階段から落ちて、足を骨折してしまった。テーピングをしっかり巻いてれば演じることはできても、当日、40℃の熱を出していた。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加