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その日は、夜も遅くなったので、ゆう子は、帰って行く。
ゆう子は、自分の部屋で考えていた。
京伍と農園の仕事を手伝っている間、京伍に気持ちが動いていたことに、やっと気付いたのであった。
初舞台の藤娘と次に演じた雪姫の違いに違和感を感じていたことに気づく。
ゆう子は、悩んだ。いったいわたしは、どちらが好きなの?
榮吾さん、それとも京伍さん?
その夜ゆう子は、眠れずにいた。
昼過ぎにゆう子は、起きてキッチンに行く。
「遅いお目覚めですね、もう昼御飯を食べてしまったよ、ゆう子、」
「あぁーっ、」
ゆう子は、上の空で聞いていた。
「お昼、食べるんだったら、自分でやってね、」
「あぁ、」
「変な子ね、ママは、お仕事行ってくるからね、聞こえてる、ゆう子、」
「あぁ、行ってらっしゃい、ママ、」
「今日のゆう子、おかしいよ、お嬢様のところで何かあった?」
「うん、何もない、」
ゆう子を置いて、ママは、仕事に出て行った。
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