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「輝子、またアニメ小説 読みよると？」
なぜなら、
「うん、他の小説って読む気せんから。裕海 (ひろみ) も読む？」
「いや、よか！ うちは輝子ほどハマっとらんけん」
私は、アニメの中の男の子にしか恋心を抱かないから。
「え？ でも裕海も【バスケ王子】好きやろ？」
「アニメはまぁ好きとけどさぁ。輝子はもう二次元の住人のレベルやもん」
「……」
だって、アニメの中の男の子は、私を馬鹿にしたりしないし、どんなにどんくさくて、ダサい女の子にも優しいから。
「見てぇ。また摘鳴(つみなき)さん、アニメの世界に入っとるよ」
「うえ、キモ」
そんなアニメオタクの私の理解者は同性にも少ない。
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