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レジデンス茜台204号室内にブザーが鳴り響く。たちまち室内に緊張が走った。
田仲柳子はデスクに飛びつき、電源が入れっぱなしのパソコンを見て状況を確認する。二台横並びに置かれたデュアルディスプレイにはいくつものウインドウが開かれ、レジデンス茜台の各部屋の状況をリアルタイムで表示していた。
彼女は、アメリカの異星人調査組織、UFOCのメンバーだった。その名のとおり、地球に潜伏している異星人を極秘で監視しており、ターゲットは403号室に住む、2人の異星人だった。
この異星人は巧妙に地球人に化け、日常にとけ込んでいたが、UFOCはすでにその正体を把握していた。果たして彼らの目的はなんなのか、今のところ破壊活動を画策している気配はなかったが、引き続き監視をしていた。
ところが、異星人を監視するために住み始めたレジデンス茜台には、異星人以外にも特異な住人たちが多く居住しているのが判明した。そこでUFOCは、全部屋をモニタしていた。
そのひとつ、つい最近入居を始めた505号室に異常が検知された。
なにが異常なのか詳しく見るため、パソコンを操作する柳子。
「センサーが時空間の歪みを捉えたわ。これは……いけない、大量の質量がなだれ込んでいる! いったい、なにが起こってるの……?」
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