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「グキャァォオ…………ドスン」
目の前で、何か音がして、見てみると…化け物が何故か倒れていた。
「……俺喰われなかったのか…化け物が…倒れてる……なんで…?」
恐怖・安堵・疑問・喜び…様々な感情が湧きながら化け物を見ると、後ろから声が聞こえてきた。
振り返ってみると…
「…女……の子」
そこにはまるで、鮮やかな緋色の髪を持ち、青色の目をした女の子がいた。
「君…君…大丈夫だった?」
彼女は俺に近づきながら聞いてきた。
「あっ…ああ。君が…助けてくれたんだよな?…ありがとう。」
「うん。怪我とかない?」
「もうダメだと思ったけど助けてくれたおかげで何ともない…な。」
「そっか。間に合って良かった~。もぉびっくりしたよ。依頼を受けてきたらいきなり悲鳴が聞こえてきて、駆けつけたら討伐対象に君が襲われてるんだもん。」
「本当にありがとう。…ん?…依頼?……討伐対象?……」
俺はお礼を言いつつも彼女が言ってる事がよくわからなかった。
「依頼は依頼だよ~ギルドの依頼で三首鳥ゲロニカの討伐だよ。…それで…君…なんでこんな所に?…それにその服装…見た事とないけどどこから来たの?」
「…よく…わからない。気がついたらここに…」
「ん~私の依頼は達成したし、君…悪い感じはしないし、ここじゃ落ち着かないからとりあえず私の所属してるギルドに行かない?」
それは俺にとって願ってもない申し出だった。
それにギルドってたしか組合みたいので悪いのもあるけどほとんどが良い組織だったはず。
「あぁ…はい。お願いします。正直俺…自分でもよくわからなくて、いきなりあの変な化け物に襲われて…」
「君……もしかして…記憶喪失?」
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