夜風にあたって

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主任に支えられやっと自分の部屋に到着した。 「鍵どこ?」 「あっ…自分でできますから」 「明って酒弱いんだか強いんだか分からないね」 「だから、普通ですって」 そう言いながら玄関の鍵を開けた。 「じゃあ俺はこれで。ちゃんと布団で寝ろよ?」 主任は背中を向けてスタスタと歩き出した。 「えっ…?あの、本当に上がっていかないんですか?」 私がそう言うと、主任の足はピタリと止まった。 そして、何故か盛大な溜息を吐く。
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