夜風にあたって

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恥ずかしい…。こんな場所で平然とキスできる主任の神経がうらやましい。 「明、顔真っ赤」 「うるさいですよ」 「本当に真っ赤!可愛い、トマトみたい」 「からかわないで下さい…!」 マンションの廊下は蛍光灯がいくつも並んで設置されているから、お互いの表情がよく見える。 段々と顔に熱が集まる私とは対照的に主任は涼しい顔で笑っていた。 「主任は余裕ありすぎです…」 「そんなことないけど?」 「ありますよ…」 キス一つで真っ赤になる自分がバカみたいだ。主任はこんなに平然と笑ってるのに。
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