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「俺、呆れてないよ？」
主任の一言を聞いてほっとする。
良かった…。
「ただ、何も話してくれないのは悲しいなって思って…」
「……」
「明が言いたくないなら無理にとは言わないけど…。急に泣くし、俺なんかした？」
「何もしてないです…」
「じゃあ何で？」
主任の真っ直ぐな瞳に抗えず、私は本当の気持ちを口にした。
「ごめんなさい…。ついていけませんでした。主任の冗談に…」
「えっ？」
「いつも余裕だと思っていた主任の本音が聞けた気がして嬉しくて…。普段ならかわせるからかいも上手にかわせませんでした。真に受けちゃって…本当にごめんなさい…」
そう言って小さく頭を下げる。あぁ、今度こそ完全に呆れられちゃったなと思って恐る恐る顔を上げるとすぐに再び主任に抱きしめられてしまった。
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