夜風にあたって

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だけど、突然言われたセリフにどう答えて良いのか迷った。 迷ってる私に気付いたのか、主任は悲しそうに笑った。 「もう何とも思ってませんよ?」 少しして、やっと出た声は掠れていた。 情けない。これじゃまるで、嘘をついてるみたいじゃないか。 「ふーん。そっか」 そう短く答えると、主任は夜空に向かって大きく伸びをした。 「何ていうかあれだな。困ったら言えよ?飛んでいくから」 「はい…」 和也のことは少しずつ記憶の中から薄れつつある。 今は目の前にいる主任が気になって仕方ない。 現に、女の子慣れをしている彼の態度を気にしてしまっている。 しかし素直になれない私は自分の気持ちをうまく伝えることが出来なかった。
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