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――俺と雪歩は大通りの方にあるショッピングモールでウインドウショッピングを楽しんだり、喫茶店の中でお茶をしながら話に老け込んだ。
特に後者はふたりとも喫茶店でのアルバイトであるためか、まるで偵察にでも来たかのような気持ちになって、その店の外観やメニューの評論などで盛り上がった。
話の中で特に盛り上がったのは、雪歩はスポーツが苦手という話であった。
なんでも自分は鈍足で、球技をやらせようものなら顔面にボールがぶつかるのは当たり前、手に何か持とうならすっぽ抜けてあさっての方向にすっ飛んでしまうのは日常茶飯事と、雪歩はなんとも自虐的に話すのであった。
この子が身体を動かすことが苦手であることは前々から話に聞いていたが、具体的な内容を耳にするのは初めてであった。
雪歩には悪いが俺は盛大に笑ってしまった。
まさか漫画のキャラクターであるまいし、そこまで運動神経が悪いのは脚色された話だと思ったからだ。
しかし雪歩は頭をうなだらせて胸の内を抑えるような動作をとって苦笑いを浮かべていた。
……どうやらリアルな話で悩みであるそうだった。
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