3piece 交差する想い

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「ど、どうって、家族と過ごし……」 「ウーソ。本当は、東条社長と、一緒だったんじゃないのぉ?」 「……っ!?な、何で、分かっ……!」 焦る私に、菜々美が笑った。 「だって、結衣って、ウソついても、すぐ分かるんだもん」 えぇ~、そうなの!? かなり、ナチュラルに嘘ついたつもりだったんだけど……! 「で、昨日は、どこに行ったの?お洒落なレストランとか?」 「……最上階の綺麗なバーに、行ってきたよ」 もう、隠す意味がないから、正直に答える。 「ふ~ん……。結衣、飲めないのに、バーなんて連れて行かれたんだ」 「私は弱いからって、ちゃんと度数低めのカクテルを選んでくれたよ」 「そっかぁ。それは良かったね。でも、気をつけてね」 菜々美が、含みのある言い方をする。 「そのうち、気を許した頃、強いカクテルを飲まされて、気づいたら……なんてことに、ならないようにね~」
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