277人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
私は、デスクでパソコンに向かう佐倉さんの方を見た。
気付いた佐倉さんが、ちらりと視線だけで、こちらを見たけど、素知らぬ顔で、パソコンを打ってる。
綾瀬:『仕事と関係ないこと、ここに送っちゃダメですよ』
そう書いて、送信した。
また即、返信。
佐倉:『じゃあ、今日いいんだな』
何か、これ……エンドレスだ。
業務用のメールの間に、佐倉さんのメールが、すぐ割り込んでくる。
仕事にならないよ……。
綾瀬:『もう、分かりました!行きます!行きますから!』
半ば、やけくそになって、私は返した。
佐倉:『了解』
佐倉さんから、そう返信があって、そこから意味不明なメールは来なくなった。
「はぁ……」
ため息をついた後、もう一度、業務用のメールを開けていく。
少しして、鞄を持った佐倉さんが、私のデスクのところに来た。
「じゃ、行ってくる」
今日は、佐倉さんは外出で、直帰の予定だ。
最初のコメントを投稿しよう!