総務部の元カノ

30/36
前へ
/36ページ
次へ
「あいつ…佐倉さんって凄い天然でさ…。何て言うか…明を彼女だって紹介したら色々なこと聞かれそうで、面倒くさくなりそうで…」 面倒くさい…。主任は私とのこと聞かれて面倒くさいって思うのかな…? 一気に寂しい気持ちになった。 「面倒くさいですか…」 ショックだった。営業部内でも社員食堂でもいつもいつも私の周りを離れず引っ付いてきて、周りの空気も読まずに惚気ちゃう主任が、面倒くさいなんて思ってたなんて。 「いや、明とのことを話すのが面倒くさいんじゃないよ?そうじゃなくて、佐倉さんと話すのが面倒くさいってこと」 私の気持ちが伝わったのか、主任は慌てて言った。 私は主任の言ってることが半分しか理解できなかった。 佐倉さんと話すのが面倒くさいというのは分かった。 だけど、何で面倒くさいんだろう…? さっき見た二人は、楽しそうと表現するのも違う気がするけど、それはそれで至って普通に会話してるように見えた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1543人が本棚に入れています
本棚に追加