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まさか、本当に主任が帰ってしまうとは思っていなかった私は、動揺を隠せなかった。
しーんと静まり返ってしまった空間は、まるでこの世界に私だけ取り残されてしまったかのようで、痛む胸が更にざわざわと騒ぎ出す。
もう、終わっちゃったのかな…?
もう、主任の温もりに包まれることはないのかな…?
そう思うと、再び涙が再来した。
身体の水分はとっくになくなったと思っていたのに、ポタポタと瞳から雫が零れ落ちる。
あぁ…。短い恋だったな…。
主任の笑顔を思い出して、胸が詰まる。
もう、あの笑顔を私に向けてくれる日は来ないんだ…。
また、佐倉さんと付き合っちゃったりして…?
考えれば考えるほど、窒息してしまう程苦しくなる。
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