決着

6/34
147人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「なぁ、明。言って…」 甘い声は切ない声に変っていく。 主任はまだ不安なのだろうか。 不安な気持ちがあるなら、それは私が消してあげたい。 「好きだよ…」 小さくつぶやいた声が消え入りそうだった。 「名前呼んで?」 「晃…?」 「もっと呼んで」 主任、なんだか可愛い…。 子供みたい。 「晃…好きだよ…」 私が呟いたとほとんど、同時のタイミングで唇が再び塞がれた。 「んっ…晃…」 息ができないほど、激しいキスだった。 キスの嵐は止まることを知らず、降り注いでくる。 「待って…」 「待てない」 それを合図に主任は、私の上に覆いかぶさってきた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!