0人が本棚に入れています
本棚に追加
ウリエルのチームの練習もかなり遅れてはいた。
全員がカノウに合わせて、筋力をつけるトレーニングがメインになっていたからだ。
カノウの声量ではオーケストラではかき消されてしまうほど、 細い。
マイクを使う訳にはいか無い。
それから、声が喉から出る。
胸から出したり頭で響かせたりができ無いのだ。
チームメンバーは最近、本当にこちらのカノウ リョウがミカエル候補なのか疑問に思う者も現れ始めた。
あるとき、ウリエルのチームの一人が果樹園でラズベリーをツマミ食いをしていた。
風に運ばれて、ボーイソプラノが聞こえてくる。
隠れながら、見に行くと声の主はロシア人のカノウ リョウだった。
最初のコメントを投稿しよう!