真理子

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シュンッ、シュンッ、シュンッ、シュンッ シュンッ、シュンッ、シュンッ、シュンッ 海鳥の群れのもと 突然海面から飛び出す水柱 イルカだよイルカの群れだよ シュンッ、シュンッ、シュンッ、シュンッ シュンッ、シュンッ、シュンッ、シュンッ ビリジアンの海を抜けて シュンッ、シュンッ、シュンッ 高速船は静かに停まる ビビッドグリーンの海はやさしい 潮がゆったり退いていく 浮かびあがる海の底 そこはもう 真っ白な砂浜 はての浜っていうのよ "はてのはま"? 船から下ろされる カラフルなパラソル 日に焼けた肌 アロハシャツと麦わら帽子 顔のない男 空と雲と砂浜と太陽と 青すぎる海に 君と僕 「きれいだね。」 オーガンジーに透ける肩も いつも恥ずかしがるうぶ毛も 気にしている瞼の傷も 「ああ、綺麗だよ。」 ふたりでずっとここにいたい ずっといたら溺れちゃうよ それでも いいよ ここは虹のたもと 願い叶う場所 ありがとう神様 僕は幸せ
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