Another side ③ 内なる人格

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…そうです。私と同じ、ただの動体で有りながら。 ユーゼルはレグルス様とバディを組み、同じ空間で研究をしている。 …私にはそれがどうにも許せない…! 自然と両手を握りしめていた。 『だったら排除してしまえば良いのです』 私は再度、目を見開き、本来の作業部屋に戻った。 …排除? でもそれは…。 『なに、簡単な事。邪魔なら全損させる。事故に見せかければ誰も貴方がやったなんて思いません。 あの男さえ居なくなれば、コードナンバーの順から言って次は貴方の番だ。 貴方の大切な主人(あるじ)が心を掛けて下さいますよ?』 私は胸を押さえ、荒い呼吸を繰り返した。 このまま‘内なる声’に耳を傾けていても良いのだろうか、と。 逡巡から頭を悩ませた。 …そんな事、出来ません! 我が主人(あるじ)、レグルス様を困らせる結果となってしまう…! 私はその場にしゃがみ込み、耳を塞いでいた。 『…そうですか』 ‘内なる声’はそこで諦めたのかサラっと提案を放棄した。 『貴方の心がそれで耐えられるのなら、私は構いません。貴方は貴方の思う通りに行動すれば良い…』 そこでプツリと回線が切られた様な、そんな曖昧な感覚が走った。
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