Another side ③ 内なる人格

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私は周囲を見渡し、立ち上がる。 ‘内なる声’はその日を境に忽然と消え、数日を経るまでは再度語り掛ける事は無かった。 * …ああ、苛々する。 どうしてこうも心が騒つくのか。 理由は自分自身がよく理解していた。やはりあの男が目障りなのだ。 私は背もたれに体を預け、無意識から目の前の機器を睨み付けていた。意図せず両手に力がこもる。 ---…BOM…!! ーーなに…ッ!?? 突如立ち上る小さなスモーク。 私は息を呑み、唖然とその機器を見つめていた。 …今。一体なにが? 目の前の機械が突然爆発した。 怪訝に思いながら、機械を確認するが特にこれと言った異常は見られない。 「…どうして」 呟きを漏らした直後、どうした? と傍よりお声が掛かる。 「ロード。何か有ったか…?」 「…レグルス様」 私は一瞬にして黒い感情が消え去るのを感じた。 それでも、不審な目をする主人(あるじ)に居た堪れぬ思いが湧き、事情を説明する。 「…急に爆発? そうか…」 レグルス様は私と同様に機器を調べるのだが、原因が分からず首を捻っていた。 「仕方ない。修理は俺がしておこう」 「…も、申し訳ありません」 どうしてこうなったのか理解は出来なかったが、私は頭を下げていた。
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