Another side ④ 生まれ変わり

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深い暗闇の中で、光を見付けた様な、そんな感覚だった。 プシュゥ…、と排気の音が鳴り、私は(まぶた)を持ち上げた。 目の前に広がる光景を見つめ、幾度か瞬きを繰り返す。その雰囲気から何処かのラボラトリーらしいと判断した。 程なくして、一人の若い青年が私の前に座った。白いガウンを羽織っている。 ブロンドに青い瞳、白い肌の青年はとても神々しく、美しい笑みを浮かべていた。 「…やぁ。初めまして。気分はどうだい?」 「…声紋認証を…確認しました」 私はそう発するのが義務付けられているかの様に、声を上げていた。 「コードナンバー1753。君の名前を教えてくれるかい?」 男性にしては美し過ぎる容姿、そして柔らかな口調で主人(あるじ)は私を見ていた。 「SCN(スピリット・コード・ナンバー)-1753.ロード・レアモンです。 レグルス・リオル様」 淀みなくハッキリと告げる事が出来、私は安堵から笑みを漏らした。 「…そう。それで良い」 主人(あるじ)は変わらず微笑んでいた。 私は新鮮な、とても清々しい気持ちでお辞儀をした。 その時、シュッ、と扉の開く音が聞こえ、私は反射的に目を向けた。 一人の男性が丁度ラボラトリーから立ち去る所だった。
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