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水色の髪に黒のガウンを羽織り、チラとこちらに一瞥をくれた。
口元をニヤリと吊り上げ、その顔には黒縁眼鏡を掛けている。
男性は何も言わず、立ち去った。
あの独特の笑い方を見て、不思議と私は郷愁の念に駆られた。
思わず首を傾げてしまう。
「…ロード・レアモン。君に仕事を与えたいのだが、良いかな?」
私はハッとし、我が主人に向き直った。
「誠心誠意、心を持って尽くします」
再度、深々と一礼を返した。
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