SCN-008 ユーゼル・アスワン

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「行くって何処へ向かうんですか?」 「C-oneラボ。あの緑の坊主を迎えに行くんだろ?」 「ガイアですよ、ユーゼルさん」 「…あの不良品」 「あははっ」 その時。不意にスピカの笑みが固まった。 スピカが何かの音に反応し、顔を上げる。 無言で遠くの空を見つめる彼女を(いぶか)しみ、俺は眉をひそめた。 程なくして、俺の視界に、飛来する一機の船が現れた。 ゴゴゴ、と微かなエンジン音を鳴らし、R・スピリット本部に向かい飛んで居た。 灰色をした飛行船の胴体には“M”と書かれてある。 俺はその文字を見つめ、ニヤリと笑った。 「…ユーゼルさん…」 スピカが不安げに声を上げた。 俺がその飛行船目掛けて両手を翳したのは、言うまでも無い。 * * * END * * *
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