第1章

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 男性が三人、並んで座っている。 「あ~タバコ吸いたいけど、ここ禁煙だもんな……吸っていいかな」 「旅館の横に喫煙所あったろ? 吸いたきゃ戻れよ」 「はいはい。んじゃ、俺先に行くわ~」 「戻る? んじゃ俺も戻ろうかな。水石は?」 「もうちょっと涼んでく。先行っていいよ」 「りょうかーい。迷子になるなよ」 「あははは。なるかよ」  帰ろうとしている二人とすれ違った。  俺達の後から来た団体さんかな?  なんとなく会話の声とその名前が気になって、一人東屋に残っている人物に目を向けた。  あ……やっぱり。  その姿は見覚えのある人物だった。彼、水石潤とは高校の時の同級生だった。と言うより、友達。  ……と言うより……。  ずっと仲は良かったけど、進路が違って……文系だった潤君は経済学部がある大学へ進み、俺は専門学校へ進んだ。  そっからはたまに連絡とかもしていたけど、いわゆる自然消滅? あれ? 友達でそういう言い方って変かな?   つまり、六年ぶりの再会ってわけだ。  俺のこと覚えてるかな?   そんな僅かなドキドキを隠し、丸太に座っている潤君へ近づいていく。その横にさりげなく腰を下ろした。 「ひさしぶり」
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