ゴールドのドラゴン

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岩山に着くと、コウモリの僧侶が純を待っていた。 「良達は?」 「神父にお告げをしに参りました」 「お告げって?」 「教会の神父に岩山に教会を建てる様にお告げをするのが、ミカエル様の仕事です。純とカノウ様は ドラゴンの卵をノームに届けて下さい」 「わかった。ドラゴンの卵は?」 「岩山の頂上に巣があります」 純はカノウと一緒に頂上を登る事にした。 コウモリの魔力のせいか、比較的簡単に登る事が出来、岩山のドラゴンはおとなしく、卵を純達が取るのを眺めていた。 しかし、卵は大きく、純が背中に背負ったカゴの中には収まり切れずに転がり落ちてしまった。 純は必死に卵を追いかけたが、崖の手前でようやく止まった。 「卵ちゃん。落ちないでくれよ」 純とカノウが卵を拾おうと、手を伸ばした時、小悪魔がバイオリンを手に立ちふさいだ。 そして、純とカノウの目の前で突然、超絶技法でバイオリンを奏でだした。 それは、パガニーニだった。 「上手いよ。上手すぎだよ。なんでこんな時に」 演奏が終わって、純が卵に手を伸ばした時、小悪魔も卵に飛びつき、3人は卵と共に崖から落ちた。
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