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『何を寝惚けた事を言っている新人!何時までもダラダラ眠りこけている暇があるとでも思っているのか!とっとと顔洗って着替えてモニター・ルームに来い!分かったな、真琴!』
「ふにゃ~い。」
『返事は[ハイ]!分かったか!』
「はいはい、はい。」
『[ハイ]は一回!』
「はーい。」
『長い!』
「は」
真琴と呼ばれた少年は、何故かずっと付いて来る小型モニター画面と(正確にはモニターの向こうのロイド大佐と)こんなインケン漫才をしながら。
モニター横の壁の上向き矢印を押してスライドさせ、現れたタッチパネルを操作して緑色の「開」を押し、防音カプセルのドームが観音開きに開いたその隙間から脱け出して洗面所の方に行った。
鏡の横のタッチパネルを動かして出て来た銀色のボールを洗面台に置いてボールの上部を押して水を出し、洗面台のシンクに水を溜めて顔を洗い、クローゼットからカーキ色の隊員服を出してそれに着替えた。
ついでにクローゼットの上から逆円錐形に三本の脚と取っ手のついたガラスで出来たようなポットを出し、それに植わっている観葉植物に水をやった。
この間、約5分。
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