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ゆっくりと寝かされ、数ミリも離れず抱き合った。 頬に当たる柔らかい髪がこそばゆい… すりっ…と頬ずりをされると、少し余裕のない柊さんの声が聞こえてきた。 「琴……」 名前を呼ばれて足に添えられるのは彼の手。 そのまま全て彼に身を任せた私は、次第に熱を帯びて熱くなる柊さんに翻弄されていく。 何度「愛してる」って囁いてもらっただろう。 数え切れない位なのか、私が数える余裕がなかったのかは定かではないけれど、覚えているのはこの夜は私達が過ごした中で、一番忘れられない夜になった……という事だけ。 この時はどんな事があっても頑張れる…… そう思っていたんだ。
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