5

2/29
前へ
/434ページ
次へ
あの夜から一週間が経った。 私達は相変わらずプレゼンの準備で忙しい日々を送っている。 私と柊さんと吉沢さんでチームを組んでいる例のプレゼンは何度か打ち合わせをして、今日から5日後に一度予行練習をする事に決まった。 その打ち合わせの時、柊さんが作成したプレゼンのシナリオを見た時にある空白のページを見つけた。 「あれ?ここどうして空白なんですか?」 「そこはあなたに作成してもらおうと思いまして」 「えっ?私?!」 白紙のページから顔を思いっきり上げた時、無表情の柊さんとニヤリ顔が隠しきれていない吉沢さんが二人で並んでいる。 私は交互を見てまた空白のページへと視線を移した。 「以前、モニターアンケートのデータ整理をしてもらいましたよね?」 「あっ、はい。あのUSBに入れて渡した物ですか?」 そう問いかけると、柊さんはコクッと首を頷けた。
/434ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5015人が本棚に入れています
本棚に追加