5015人が本棚に入れています
本棚に追加
デスクに戻り、もう私達の様子にすっかり慣れた後ろの席の男性社員の先輩に「お疲れ」の言葉を頂き、椅子に座る。
隣の柊さんを見ると、口角が上がって微かに笑っていた。
その様子に頬を少しだけ膨らませ、私は今日の仕事に取り掛かった。
__________________
その日の夜、プレゼンの資料作成のため久々の残業をし、同じく仕事を終えた柊さんと一緒に帰った。
いつもは電車だけど彼は車通勤。助手席に乗せてもらい、今日も柊さんのお家に帰る。
そう、あの一週間前に泊まった日から、私は一度も自分の家に帰ってはいないんだ。
自分の家に帰るのも必要な物や通勤用の服を取りに帰るくらい。
この一週間はずっと柊さんの家で一緒に夜を過ごし、朝も迎えている。
最初のコメントを投稿しよう!