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私の慌てっぷりに苦笑いを零すと、胸の前で腕を交差して私の背中と柊さんの胸がピッタリとお湯の中でくっ付いた。
私の心臓…凄い勢いで動いている。
「居心地は?悪い?」
頭上から聞こえてくるのは私の様子を伺う声。
悪いどころか誰よりも柊さんのそばにいる事が出来るこの場所は、私にとってはこれ以上無い楽園だ。
「とんでもないです!凄く毎日が楽しいですよ」
素直に表情と言葉で表すと、穏やかに微笑む柊さんが見えた。そして頬に軽くキスをされて……
「このまま一緒に暮らすか?」
そう囁かれた。
「えっ?えっ??一緒に暮らすって…」
「ほとんどこっちで過ごしているんだ。家賃も勿体無いし、何度も必要な物を取りに帰るのも面倒だろう。
それに、何より俺が琴と一緒に暮らしたい」
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