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そしてそのままてっきり甘い展開に持っていかれるのだろうと興奮と少しの緊張で胸を高鳴らせていると、柊さんは現実的な話を持ちかけてきた。
「一緒に暮らす事になるのだから、琴のご両親にご挨拶に伺わなければいけないな。なるべく早いほうがいいだろう。いつが都合いいか聞いておいてくれ」
まるで業務命令のようなトーンで言われてしまった。
柊さんの言葉が頭の中でぐるぐると回る……
”ご両親”と”挨拶”……
「あ、あの…それって……一緒に暮らす事に許可を取りに行くって事ですか?!」
「当たり前だろう。何を不思議がることがある」
真面目な彼らしく、何の迷いもなく私の親に会うと言ってくれた。
その誠実さに惚れ直した事はいうまでもなくて…だから、私も今までなるべく触れずにいた話題をそっと口に出した。
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