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デスクの上のスマホが振動して、LINEの受信を告げる。 送信者は留美だ。 ”今、帰って来たから下で待ってるねーっ!” 可愛らしい白い犬のスタンプと一緒にそれは送られてきた。メッセージを確認すると私はランチ用の小さな鞄に財布とスマホとメイクポーチを入れて、椅子から立ち上がる。 そして、隣のデスクの彼に声をかけた。 「お昼行ってきますっ!」 「フッ…はい、いってらっしゃい」 お昼となると笑顔になる私を見て、隠しきれない笑いを零す柊さん。 今日も少しお腹は鳴ってしまったから、ソレを聞かれたせいもあると思うけれど。 早歩きでエレベーターまで行き、留美が待っているエントランスへと向かう。 留美はここに帰ってくる途中カフェの下調べをしてきたらしく、合流した途端「早く行こう!」っと急かされた。
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