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しかも表情は心配そうに申し訳なさそうに私の様子を伺ってくれる。 そんな留美の視線に、私はメニューごと手を左右に振った。 「そんなことないよー。あれ?そう見えてた??疲れていたのかなー?」 「うん、見えてた。特に築島さんが琴音とランチに行ったって言っていたあの日が、史上最悪の酷い顔をしていたよ? 本当おブスだったもん」 「お、おブスって……」 持っていたメニューがプルプルと震える。親友だけど…親友だからこそもっとオブラートに包んでくれてもいいのに…… 「それがさ、この一週間は見違えるほど可愛くなっちゃったんだもん。この変化は気になるでしょ」 留美はメニューで鼻から下を隠し、目だけをこちらに向けている。 その視線は恋人の吉沢さんと瓜二つのニヤニヤした目をしていた。
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