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だけど、それから深い眠りに落ちる事はなく、浅い眠りの中をずっと漂ったまま私は2時間あまりをお布団の中で過ごした。 ______________________ 「凄く酷い顔をしているぞ」 目覚めの珈琲を口に含みながら、柊さんにその珈琲と同じ位苦い言葉を浴びせられた。 ショックで眉間に皺が寄る。 「うぅ…わかってます…今日早く起きすぎちゃって」 あれから眠れなかった私は、予想通り寝不足と浮腫みでそれは不細工な顔になっていた。 こういう時、一緒に朝を迎えると誤魔化す事が出来ない。 「どうした?怖い夢でも見たのか?」 まるで子ども扱いされているみたいだ。でもあながち間違ってはいないから、自分の頬が赤くなっていくのを感じた。
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