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「キスだけでいいのか?」 「へぇっ?!」 「すぐそばにベッドもある。昨日は何もせず眠ってしまったから、今キスなんかしてしまえば我慢出来ないぞ」 「それは誰が我慢出来ないんですか?!」なんて言葉は、今の私達にはどちらにも当てはまる言葉だ。 でも…それでも…… 「キ、キスだけでお願いしますっ!会社に遅れちゃいますから! 柊さんならそんな事くらい……わ、わかるでしょ?!」 強がって真っ赤になった私を見て、我慢できずに喉を鳴らして笑う彼。 「もうっ!」って怒った途端、その先は言えずに唇を塞がれてしまった。 慈しむ様に与えてくれるキスに身体中が癒される。 激しさが一切ないこの行為に全身が幸福感に満たされた…… 大丈夫……これで今日も絶対に頑張れる。 もう大丈夫だ。
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