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そして、柊さんにすぐに見てもらえるようにクリアファイルに手を入れてUSBを取り出そうとしたのだけれど……
「……あれ?」
いつもならすぐに取り出せるUSB。それがファイルの中を探してもない。
いくら探してもない。
「あっ、あれ?あれっ?」
USBは私の手のひらよりもずっと小さいサイズ。だから資料に紛れてファイルの中で移動してしまっているのかもしれない。
そう思い、ファイルの中にある資料も全部取り出した。
「……やだ……ない…」
震える手に顔は真っ青になって冷や汗が止まらなくなってくる。
「えっ…ちょっと待って…昨日…私、ちゃんとここに入れたよね。入れて…どうしたっけ…」
なるべく冷静に自分を保とうとするけれど、混乱した頭は昨日の事は何も思い出せない。
デスクの前で固まっていると、隣のデスクの柊さんがやってきた。
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