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最悪のケース…という言葉に背筋がゾワッとした。 もし、築島さんがUSBを処分していたら…… このパソコンで保存してあった、今回のプレゼンのデータ全てが消えて無くなる事になる。 もしそんな事になったら、柊さんのシナリオに組み込む事が出来ずに、確実にプレゼン本番までには間に合わない。 それが現実になったとしたら、考えただけで怖い…… だから、何としてでも取り返さなきゃ。 それでも最悪のケースを想定して、午前中は無我夢中で一からプレゼンデータを作り直し始めた私。 それでも長い期間を費やしたデータを初めから作成し直すのには時間はかかり過ぎて、気付いたら時計の針は正午を指していた。 皆は休憩に出る時間になり、私も椅子から立ち上がり、深呼吸をした。 そして柊さんと吉沢さんに「行ってきます」と挨拶をして、受付へと向かった。
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