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「もう結構です。あなたと向き合って話をしようとした私が愚かでした」 手を振り払いグシャッと握りつぶした紙。返す為、押し付けようとしたが、受け取られる事はなかった。 「じゃあ、プレゼンの資料はどうするの?もし私の家にあったらどうするつもり?」 「今日中に作り上げて間に合わせます」 「もし間に合わなかったら?何もかも一からなのよ。ベースの資料はあったとしても、プレゼンの本番までに全て同じように作成することなんて出来るのかしら」 「そんな事、心配していただかなくて結構です」 「もし間に合わなかったら御坂さん、その方がショックなんじゃない? 責任感が強い子なら”自分のせいで柊さんのプレゼンが失敗した”なんて思っちゃいそう。 ……辞めちゃうかもしれないわね、この会社も」
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