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午後の業務はひたすらに仕事に費やした。
隣の琴も昼間の出来事を忘れるかのように無我夢中に資料作りに没頭している。
その隙に吉沢さんに声を掛け、築島の家に行くのにささやかな願いを込めて受付の狭山さんが同席出来ないか頼んでみたが、急遽営業課の接待のヘルプが入ったらしく、その願いは散ってしまった。
「悪いな、俺も行ければよかったんだが…」
「いえ、吉沢さんは御自分の業務もありますし…御坂さんのフォローをお願いします」
「わかった。……それよりも、御坂さんに言わなくていいのか?
築島の家に行くなんて、幾ら何でもプライベートな事に入り込み過ぎてるし…」
「はい。これ以上御坂さんと築島さんを関わらせたくないので」
俺と築島の過去を知らない吉沢さんからすればこの疑問は最もだろう。
でも深く詮索しないでくれている大人の対応に本当に救われる。
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