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帰りの車内ではお互い何とか家まで平静を保とうと余計な事は喋らず、繋いだ手の温もりだけを感じていた。
そうでもしないと、今の自分の感情を抑えることが出来なかったから。
伝えたい言葉も、彼にしてあげたい事もたくさんある。
でも、それはここじゃない。
ゆっくりと、二人っきりになってから。
それは柊さんもきっと同じで……
でも、いつもより少しばかりスピードを出して運転しているのがわかった時は、我慢できない気持ちが駄々漏れで、私も手を握る力も強くなってしまった。
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そして、到着した彼のマンション。
部屋に入るなり、後ろから抱きすくめられて振り返ると、ついばむようなキスが繰り返された。
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