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何の返答もないことが可笑しいな？っと思い顔を上げると、そこには私と同じくらいに顔が赤くなった柊さんがいた。
「わっ！柊さん、顔真っ赤！！」
「…誰のせいだと」
私を抱き寄せていた手で顔半分を隠し見せないようにしているけれど、それでも首まで真っ赤だから隠しようがない。
そんな彼を見ていたら恥ずかしくなっていた事も忘れて、声をあげて笑ってしまった。
「あはっ！柊さんの照れた顔も可愛い」
つい言ってしまった本音。
その言葉にはジロリと睨まれた。でも、全然怖くない。
それはその鋭い目に慣れたからだとかじゃない。
鋭さの中にも彼のたっぷりの想いが込もっている事を知っているから。
「…湊さんか。いいな」
そしてすぐに穏やかな瞳に変わることも知っている。
本当の彼はとっても優しい人だもの。
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