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「俺は、これだけは誰にでも聞こえるこんな場所では言わないから」
突然の予告発言に驚いてすぐそばにいる彼に視線を移した。
この流れでこんな事を言ってくれるのは、湊さんも同じ想いでいてくれているという事で……
次の言葉にさらに現実味が増す事になる。
「それまで待ってて下さい」
今度は彼がグラスに口を付ける番だ。
照れを隠すためなのか、その仕草が無性に愛おしく思えた。
そして何度も何度も首を縦に振り、目一杯の笑顔で
「はいっ!」
っと、私らしく元気よく返事をした。
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それから、その飲み会の二日後の今日。
今日が休日の私達はある予定を立てていた。
プレゼンの前に彼と約束をした、あの場所へと向かうために。
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