エピローグ

9/19

5014人が本棚に入れています
本棚に追加
/434ページ
それまでは梅雨が長引いて弱雨がずっと続いていた日々だったのに、私達がその場所を訪れた今日はまるで今までの雨が嘘みたいに止み、雲一つない空と太陽の日差しが朝から照っていた。 まるで今日のこの日を歓迎してくれているみたいだって都合よく考えてしまうくらいに、空は爽やかな青色をしている。 彼のマンションから30分ほど車で走り、街から外れて自然と静寂に囲まれた墓地に到着した。 ここなら四季折々を感じられ、大切な人を偲ぶにはとてもいい所だと直感で感じられた。 私と湊さんは今日、彼のご両親のお墓参りに来ている。 プレゼンが終わったら私が絶対に訪れたかった場所。 彼のご両親が眠っている場所だ。 二人で石段の階段を上り、彼の後ろに着いて行き、辿り着いたのは彼のご両親が眠っているお墓。 私は初めて湊さんのご両親とお会いする事が出来た。
/434ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5014人が本棚に入れています
本棚に追加