エピローグ

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事前に電話で話した時、お母さんに彼の事を話した。 その人は中学の時の先輩とだけ言っただけなのに、母親の記憶力を侮ってはいけなかった。 お母さんはバッチリ私が中学生の時に話していた”図書室の先輩の柊さん”の事を覚えていて、その人物だと話したらそれはそれは驚いて喜んでいた。 あのはしゃぎっぷり…こんなにかっこよく成長した彼を見たらお母さんはどんな反応をするんだろう。 それだけが心配だ。 隣の湊さんはいつも通りの涼しい顔をしている。 やっぱり彼に”緊張”という感情はないのだろう。 そう思っていたのに…… 「…なかなか緊張するな。ご両親に会いに行くというのは」 ……彼らしからぬ言葉を聞き、耳を疑った。 今、緊張って言った?? 「湊さんでも緊張するんですか?」 「…君は俺を何だと思っている」 浅いため息を吐かれ、見下ろされたその鋭い瞳。 あぁ……私の大好きな湊さんだ。
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