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髪型も気になるけれど、今吉沢さんが言ってくれたお話の方がずっと気になる。
それが本当の事なのかどうか真意を確かめたくて、柊さんに視線を送った。
「……私には分かりません。行きますよ、とっくにここを出る予定の時間は過ぎていますから」
柊さんはそれだけ言うと一人ここのフロアを出て行こうとする。私は大急ぎでその背中を追った。
「あっ、待って下さいっ!あの、お先に失礼します!!」
「ぶはっ!照れてやんの。お疲れ~」
私の頭から離れた手の平をひらひらと振りながら挨拶をし、回りの先輩方にも退出の挨拶をしながらフロアを出た。
すると、すでにエレベーター前で待機している柊さんがいる。
彼の隣に走って追いつくと、さっき吉沢さんに撫でられた頭頂部に手を置かれ、柊さんは手櫛で丁寧に私の髪を梳き始めた。
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