プロポーズ編

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「琴、質問の答えは?」 混乱していた私に湊さんの冷静な…だけど、笑いを我慢しているそんな声が聞えてきた 「あっ、お、覚えて…ます。えっ?でも、どうして加納先生?えっ?えっ??」 先生の事はもちろん覚えている。 当時に年齢は40代前半で図書室の顧問というのが似合いすぎる、眼鏡をかけた優しいおじさんという雰囲気の古典の先生だ。 「加納先生、俺が3年の時に担任だった人で、どうやら今はあの中学校の校長に就いていると聞いて、それから話が盛り上がったんだ。 だから今日、飲みに行く事になったから悪いが先に帰っててくれ」 「あっ…そ、そうなんです…か」 まさかの先生の名前が出てきて、それから湊さんの担任だったって事がわかって、そして今から飲みに行くっと聞かされて… 驚きすぎて、私は納得の返事しか出来なかった。
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