プロポーズ編

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家に送ってもらってから気付いた事だけど、図書室の顧問であった加納先生なら私だってもちろんお世話になっている。 だったら私も一緒にお食事の席に行ってもよかったんじゃ…… 「…仲間外れにされた…」 ルームウェアに着替えて、クッションを抱き締めながらソファで拗ねる私。 「出来るだけ早く帰る」と言って出て行った湊さんだけど、こうなったら帰りを待たずに寝てしまおうか? 一人じゃご飯を作る気力も起きず、カップ麺を食べ、虚しくテレビを見つめる。 「うぅ……せっかくの金曜日の夜なのに…… 明日は絶対にどこかに連れて行ってもらうんだから」 こうなったら温泉の日帰り旅行にでも行こうか?っと一人、スケジュールを立て始めた。 温泉なら彼も好きなはず。 パソコンの旅行サイトをご機嫌に見ながら、明日のプランを考えている内に結局、彼の帰りを待つ事になっていた。
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