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「あぁ、着替えている間に作っておくから。食べたら出かけよう」
「はいっ!」
今の私、お尻に尻尾があったらそれは高速に尻尾をブンブンっと振り回していると思う。
湊さんが何を買ったのか気になったけれど、彼の作るご飯はそこら辺のお店よりもずっとずっと美味しい。
初めて食べさせてもらった時、料理でも弟子入りを申し出ようと思ったくらいだ。
普段は忙しくて滅多に作ってもらえないけれど、今日みたいに比較的ゆっくり出来る日はこうして作ってくれる。
また彼の手料理を味わえる喜びを感じながら、私はすぐに出かけられるようにワインカラーのニットワンピースにグレーのタイツを合わせて着替える。
そしてキッチンから匂ってくるいい香りに、鼻もお腹も敏感になっていた。
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